重蔵の不思議な体験 赤門山と赤門神社、そして重蔵と金蔵の関係は?

shrine

穏やかに晴れた冬の朝

昨夜も居酒屋かずちゃんで一杯

これはもう日課になっているので

1年365日欠かすことはありません。

かずちゃんも元気なもので

80歳になる今も休むことなく

毎晩重蔵を笑顔で迎えます。

幼馴染の金蔵も毎晩一緒

小さな運送会社を経営しているのですが

会社は息子に任せて悠々自適

年末の繁忙期にちょこっとだけ

トラックを走らせているようです。

昨夜もかずちゃんをめぐって喧嘩

幼馴染の3人がそろうと

まるで子供の頃にかえったみたいです。

「今日は山歩きでもしてくるか」

重蔵は山歩きが大好きです。

若い頃は奥日光の白根山、谷川岳や八ヶ岳

本格的な登山を楽しんでいました。

80歳になった今では

家から車で30分ほどのところにある

標高300メートルほどの名もない山をちょっと歩く

それがちょうどいい。

最近ではハイキングコースとして登山道も整備されているので

たまに妻の和子と二人で山歩きを楽しんだりしています。

今日はなんとなく一人で歩きたい重蔵

まだ歩いたことのない「赤門山」に決めました。

名前が一緒なので気にはなっていましたが

「どうせ大した山じゃあるめえ」と今まで行ったことがありません。

登山道の入り口近くにある「道の駅 赤門」にトヨタカローラを停めて

「そばでも食うか、和子には饅頭でも買ってやろう」

山歩きよりも道の駅に興味が沸いた重蔵ですが

ふと

「はやくのぼらんか」

後ろから声が聞こえたような気がして振り返ると

誰もいません。

まあ、それもそうだなと、足早に登山道へ向かう重蔵

80歳とは思えない俊足、ぐんぐん登っていきます。

標高300メートルほどの山ですから

わけもなく頂上に着いた重蔵

パラグライダーを楽しめるように山頂は切り開かれ、芝生になっています。

冬の晴れ渡ったいい天気、周辺には赤門山より高い山がないので

遠くに日光連山、浅間山、谷川岳、八ヶ岳、富士山

重蔵が登ったことのある山々がくっきりと見えています。

芝生にゴロンとなって横になり、ウトウトしだしたその時

「いやあ、今日はいい天気ですねえ」

目を開けると、首に赤いバンダナを巻いた爺さんが立っています。

「ちぇっ、せっかく気持ちよくなってきたのによう」と

めんどくさそうに起き上がる重蔵

逆光だからか、その爺さんの顔がぼやけて見えません。

「私も若い頃はあれらの山によく登ったもんです」

「あの山の山小屋のご主人には世話になったなあ」

話は尽きません。

いつもなら気の短い重蔵、とっくに切れて

「いい加減にしろ、爺さん」と怒鳴っているはずですが

なぜかその声が心地よく、素直に話を聞いてしまいます。

「実は昨日ひ孫が生まれて、この山にある神社にお参りに来たんじゃ」

「わしが名付け親での、双子なんじゃ、それじゃあ」

いつの間にか昔の言葉になっているお爺さん

そう言って反対側に歩いていきました。

「へんな爺さんだなあ」

重蔵、その神社にでも行ってみようと腰を上げ

爺さんの後を追ってみますがすでに姿は見えません。

「足の速い爺さんだ」

200メートルほど尾根伝いに歩くと

赤門神社この先50メートルと案内が

道は狭く、木の枝をかき分けて進んでいくと

突然開けて小さな神社が現れます。

手入れがされていないその古い神社の建物

鳥居には赤門神社とこれも消えてしまいそうな文字

「こりゃあひでえな」

ぐるっと建物の後ろにまわってみると

何やら文字が書いてあります。

年号と人の名前のようです。

「昭和**年 誕生 赤門重蔵、金蔵」

冷や汗がどっと噴き出す重蔵

「さっきの爺さんは、まさか」

「ひっ、ひえーっ」

腰を抜かしそうになりつつなんとか下山し

饅頭を買うのも忘れて

家に戻った重蔵

珍しく仏壇に向かって手を合わせている姿に

不思議がる家族でした。

続く


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投稿者: akamon80

ヨーロッパ、日本の有名アパレルブランドと長年仕事をし、優れたデザイナー、クリエイターと交流してきた著者が、赤門家の日常生活を描きながら、通販で買える優れたこだわり商品を紹介していきます。

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